■増資とは?
株式を新たに発行し、会社の資本金を増やすことを「増資」といいます。
会社の資金が不足した場合、融資や借り入れによる資金調達が一般的ですが、この「増資」は株主や第三者から新たに出資を受け、会社の資本金を増やすことを指し、下記の3通りの方法があります。
株主割当増資(均等割当)
新株を発行する際に、既存の株主の利益を損なわないように既存株主に対してのみ新株を発行する方法です。
まず公開会社か非公開会社か?
非公開会社であれば取締役会設置会社かどうかによって、その手続きが変わりますが、概ね以下のスケジュールで増資が行われます。①取締役会決議(非公開会社で取締役会非設置会社の場合は、株主総会特別決議が必要)
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②既存株主への通知(①で決定した申込期日までに2週間以上の期間が必要です)
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③株主から株式申込を受ける
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④株主が払込金の全額を払い込む
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⑤管轄法務局へ、増資による資本金変更登記を申請
第三者割当増資
ある特定の第三者(従業員や取引先など関係者と言える者)に対して新株を発行して資金調達を行うもので、株券を新たに発行しその見返りとして資金を受け取る方法です。
既存株主に割当てる場合でも、その出資比率が変わる場合も第三者割当となります。
この方法で増資をする際には、既存株主の利益を侵害する場合があるため、非公開会社では原則的に株主総会の特別決議が必要です。①株主総会特別決議(非公開会社の場合。総会決議の日から1年以内に募集しなければならない)
取締役会決議(非公開会社株主総会で取締役会に募集事項決定を委任した場合/委任できる事項に限りあり)
割当決議
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②既存株主への通知(①で決定した申込期日までに2週間以上の期間が必要です)
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③株主から株式申込を受ける
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④株主が払込金の全額を払い込む
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⑤管轄法務局へ、増資による資本金変更登記を申請
公募
不特定多数の者に株式を割り当て資金を受け取る方法です。
取締役会で決定するべき事項、株主への通知事項等には法的規定もあり、また登記にかかる登録免許税(印紙代)は増資額等によっても異なりますので、株主割当による増資をご検討されていらっしゃる場合は、まずお問い合わせください。